ヘルムホルツ Helmholtz,Hermann Ludwig Ferdinand von(1821-1894)
出身…ドイツ
職業…医者,物理学者
若いうちから物理や数学に興味をもっていましたが,
父の勧めでフリードリッヒ‐ウィルヘルム王立医科・外科大学に入り,
卒業後1848年まで陸軍外科医の仕事に従事しました。
その後ケーニヒスベルク大学の生理学の助教授となり,
生理的な音響学,光学の研究を始めました。
正教授に就任後,ドイツやイギリスの学者たちとの交際が広がり,
ボン大学の解剖学・生理学の教授となりました。
その後就任したハイデルベルク大学での13年間のうちに音響生理学の研究を進める傍らで,
物理学にも関心が深まり,1871年にベルリン大学の物理学教授となりました。
彼は多くの分野において業績を残しており,
特にエネルギー保存則の定式化や熱力学関数などは
物理学において重要です。
その他,流体力学においては,渦理論・不連続流の理論・大気運動論を唱えており,
感覚生理学においては視覚検査のための検眼鏡,
音響実験のための共鳴器(ヘルムホルツの共鳴器)などの装置を開発しています。
参考文献
D・アボット(渡辺正雄 訳)/世界科学者事典-4 物理学者(原書房)
物理学辞典編集委員会編/物理学辞典 改訂版(培風館)