弦を伝わる横波の速さ


張力T_dyn、線密度p[g/cm]の弦に横波が速さV[cm/s]で伝わるとき、

[図1]のような弦の微小部分dS[cm]を考える。

yokonami


このdSを弧とする円の半径をr[cm]、弧の両端が

円の中心Oにおいてなす角をd_sita[radian(ラジアン)]

とする。今、dSに加わる張力Tの中心に向かう力f

は、左右の張力Tx成分Txの和であることより、

f=2Tx
Txは、[図2]から、

Txsin=dsita
(sitaが十分小さければsin_sitaとみなすことができる)

となり、
dsita=dsr
を代入すると、
f=Tds/r

と表すことができる。

次に、遠心力Fは、dSの部分の質量がpdsなので

F=ma

と表され、、この力Ffとつりあうので、

F=f
すなわち、
p=T

となり、 弦を伝わる横波の速さVは、

V=

と得られる。
[ 図 1 ]


yokonami
[ 図 2 ]

参考文献
 ・六訂 物理学実験/吉田卯三郎、武居文助、橘芳實、武居文雄 著/三省堂/1983年12月10日発行
 ・物理の考え方 下/木暮隆夫 著/増進会出版社/1997年3月20日発行
 ・物理学実験/吉川泰三/学術図書出版社/1986年3月発行
 ・物理学実験/東海大学物理学実験連絡協議会/東海大学出版社/1988年3月30日発行


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